流産
流産とは、22週未満に赤ちゃんが亡くなった場合を言います。
この時期に赤ちゃんが子宮の中で亡くなったり、子宮から娩出されてしまった状態を流産といいます。
流産を繰り返す場合、習慣流産の可能性もありますのでご相談ください。
お母さんは、エコーで赤ちゃんの姿を見ていたり一緒に過ごすイメージが作られていたりして、大切な我が子として赤ちゃんを捉えている方が多いです。
一方でこの時期は、父親や祖父母、あるいは周囲の人々には赤ちゃんのイメージが出来上がっていない場合があり、命の捉え方のズレ(悲しみのズレ)が生じることも多いです。
分かってもらえない悲しみは、とても苦しいものです。
また、理解してもらえたとしても、赤ちゃんを亡くした辛さは、すぐに消えるものではないのも事実です。
今の気持ちを解放し、受け止めてもらう中で、少しずつ前に進めるようなお手伝いが出来たらと思います。
死産
死産とは22週目以降に亡くなった場合や、分娩直前あるいは分娩中において
赤ちゃんが亡くなった場合をいいます。
死産では、亡くなった赤ちゃんを産まれる方も多いです。
また、帝王切開で取り出す方もいます。
どちらが良いか難しいところで、”亡くなった赤ちゃんを産むのは酷すぎる”と考える方もいれば、
“産む実感すら持てなかった”と考える方もいらっしゃいます。
医療的措置に関して短い時間で選択をしていかなくてはいけません。
医療者も親御さんも非常に緊迫した時間を過ごすことになるでしょう。
さらに、赤ちゃんが亡くなるなんて予想もしていなかったにも関わらず、
いきなり異常が見つかったということもあり、親御さんが混乱することも無理のない話です。
赤ちゃんが生まれてくるというのは奇跡的なことですよね。
混乱している中でも、赤ちゃんを守りたい一心で一生懸命過ごした日々をお話し下さい。
新生児死
新生児死とは生後4週(28日)の間になくなった赤ちゃんの場合をいいます。
お腹の中では元気に育っていたとしても、
外の世界で生きていくことが難しい赤ちゃんたちがいます。
原因は、特定できる場合と、解剖しなければ分からない場合があります。
赤ちゃんの解剖を拒否される親御さんが多いので原因不明となる場合も多いです。
お母さんは、ただでさえ大変な出産を終えられてからも、数時間・数日間、張りつめた緊張の中、過ごされたことでしょう。お父さんは、赤ちゃんのこと、奥さんのこと、心配なことばかりだったのではないでしょうか。
赤ちゃんが亡くなってからは、一緒に過ごした日々を思い出されると思います。
悲しみはとても大きいと思います。お子さんと一緒に過ごした証をお話し下さい。